Prosper を使い LaTeX でプレゼンをする3

スライド作成のために必要なテクニックはまだあるのだが、ここら辺で tex ファイルから pdf にするまでの作業について書いておいた方がいいだろう。

前にも記したが、prosper では dvipdfm(x) は使えないので、dvips(k) で一端 PostScript (ps) ファイルに変換する。


$ dvipsk -t a4 -Ppdf -z -f ファイル名.dvi

ただし日本語など2バイト文字を使っている場合、これだと PDF のしおりが文字化けしてしまう。よって、bkmk2uni で文字コードを変換しておく。具体的には、下記のようにする。


$ dvipsk -t a4 -Ppdf -z -f ファイル名.dvi | bkmk2uni > ファイル名.ps

これで、Distiller でも ps2pdf でも、日本語のしおりは文字化けしない。なお、bkmk2uni は LaTeX のシステムに入っているはずである。ない場合は適当な所からダウンロードし、各自で組み込んでおく。

Adobe Distiller の場合はこれを起動し、ps ファイルを選択すれば自動的に PDF 化してくれる。ps2pdf の場合は、下記のようなコマンドを打つ。


$ ps2pdf ファイル名.ps ファイル名.pdf



さて、dvipsk → bkmk2uni → ps2pdf というコマンドをいちいち打つのは面倒なので、これらはバッチファイルで処理した方が楽である。下記のような内容で、mydvipdf.bat というファイルを作ろう(もちろんファイル名は任意でよい)。


@echo off
REM dvi ファイルを pdf ファイルにするためのバッチファイル
REM prosper 用
if "%1"=="" goto err
goto OK
:err
echo usage: mydvipdf dvi ファイル名(拡張子を除く)
goto fin
REM
:OK
dvipsk -t a4 -Ppdf -z -f %1.dvi | bkmk2uni > %1.ps
call ps2pdf %1.ps %1.pdf
start %1.pdf
REM start %1.pdf は拡張子 .pdf に適当なソフトが関連付けられており、
REM かつ、拡張機能が ON になっていることを仮定している。
REM そうでない場合は、start の代わりに Acrobat Reader 等のパスを指定する。
del %1.ps
:fin

これをパスが通ったディレクトリに入れておく($TEXDIR$/bin や C:/WINDOWS/system32 など)。あとは、


$ mydvipdf ファイル名(拡張子は除く)

とすれば dvi から PDF へ自動的に変換される。