自作パソコンの新調3(PT2問題)

自作パソコンのパーツ購入で一番悩んだのは「Earthsoft PT2」の扱い。パソコン上のテレビ視聴ははずせないポイントだが、PCIバスはすでにレガシーハードウェアになって久しく、搭載している新品マザーボードはほとんどない。古いマザーボードを購入すると、今後は最新のCPU(Ryzen 3700X)を使う利点が奪われてしまう。

 

違うTVキャプチャーボードを購入するとなると、PCI-Express対応の以下のものしかないが、いずれも問題がある。

・Earthsoft PT3:2016年の生産終了後、価格が高騰。2019年時点では5万円(!)にものぼる。この価格では、さすがに手が出ない。

・PLEX PXシリーズ:PT3の事実上の後継機種だが、⑴ 設定が煩瑣&動作が不安定らしい、⑵ 値段が高い、⑶ PCIEのみならずM/B上のUSBスロット1つを占有してしまう、など不安要素が強すぎる。自分には設定にかける時間&情熱はないので、却下。

・MiyouTuner:クラウドファウンディングで目下製作されているようであるが、⑴ 現状では未発売(2020年予定)、⑵ 値段が高い(17,500円)、⑶ 性能・ノウハウが不明、などで同じく却下。

 

ということで、PCIからPCI-Expressから変換する「ライザーカード」経由でPT2を再利用することにした。この方法にはいくつかの成功例をネットで見ることができるので、導入は楽であった。

 

ライザーカードに各社から発売されているが、ニッチな製品であるため、性能は玉石混淆のようである。とりあえず、以下のものが候補となった。

㋐ ディラック DIR-EB262-C13:比較的でメジャーで PT2 を上手く格納できそうだが、値段が高い(6380円)のと動作が不安定(特に2枚差し)という問題がある

㋑ エアリア SD-PECPCiRi2:Amazon ではこちらの方が評判が良く、値段も安い(4780円)。ただし、このライザーカードは外部接続を念頭に作ってあるので、PCI-Express → PCケースの外 → ケーブルUターン → PCケース内 → PT2 という配線になり面倒。

㋒ 玄人志向 PCI-PCIEX1:PCI入力は1本のみだが、形状はシンプルで問題もななそう。値段もまあ安め(4000円くらい)。Onkyo のサウンドカードについては成功例がある。

 いろいろ考え、値段がやや高めだが㋐を購入した。

 

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ディラック DIR-EB262-C13

 

さて、ではこのライザーカード経由でPT2を Fractal Design Define XL R2 にどう取り付けるのかという問題だが、結論から述べると以下の写真のようになった。

 

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ライザーカード経由でのPT2の取り付け

PCIバスの時と同じく、PCケースのスロットカバーにPT2を取り付けたい。しかし、ライザーカードを経由だと方向が逆になってしまうので、通常はそれは不可能である。PCケースの内部に基盤を放置するのは格好が悪いし、ショートの危険もある。

 

そこでPT2をひっくり返してスロットカバーに取り付けるわけだが、これはPT2の取り付け具(名称不明。スロットカバーに固定する金具)ーを外し、逆向きに付けることで可能となる。これはPT2はアンテナ端子が左右対称のおかげである。もちろん逆向きにしたため、地デジとBS/CSのアンテナを間違えないよう注意する。

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地デジとBS/CSのアンテナは逆に付ける

それでもマザーボード上ではパーツと抵触するので、マザーボードからはずれたスロットに付けなければならない。Fractal Design Define XL R2 はさすがにフルタワーだけあって余裕があったが、ミドルタワーのケースを使っている人は注意が必要である。

 

なお、このライザーカードには電源が必要である! これを見過していて電源を付けていなかったため、私は苦労した(電源なしでもPT2のドライバはインストールできるので、わかりづらかった…)。

 

以上。