TASCAM DR-2d(PCMレコーダー)
前に PCM レコーダーが欲しいという記事を書いたが、とうとう実際に購入してしまった。結局買ったのは、TASCAM DR-2d であった。
上記の記事ではソニーの PCM-M10 とどちらにするか迷っていると書いたが、実際は TASCAM に決っていたのかもしれない。ただ、(表面上の)スペックや使い勝手、値段において圧倒的に有利な PCM-M10 を諦めるための時間が必要であったのである。
さて、実際に DR-2d が届き、とりあえず mp3 ファイルの音楽を鳴らし、ヘッドホンで聴いてみた。これがかなり音質が良い。やはりザウルスとは違いますね(笑)。ラインアウトは、32Ωで15mW の出力がある。これはちょっとしたヘッドホンアンプ並であり、大きめのヘッドホンを野外で使う人はいい感じで音楽を聴くことができる。またワンタッチで再生速度を変えたり、指定箇所のリピートができたりするので、楽器を演奏する人には便利であろう。
次は PCM レコーダーの本分である録音。近所の道路で、行き交う自動車の音を録ってみた。フォーマットはデフォルトの WAVE 16bit 44.1k である。家に帰りステレオで鳴らすと音があまりリアルで驚く。さすが IC レコーダーとは段違いである。フォーマットもさることながら、やはりマイクがいいからなんだろうな。ただし、風切り音もよく拾ってしまう。郊外での録音の際、ウインドジャマーは必須であろう。本体にはちゃんとしたものはおろか、スポンジのものすら付属していないので、市販のものを購入するか、自分で作る必要がある。
非常に高音質で録音できる機種だと思うが、冒頭でも触れたように、製品としての完成度は決して高くはない。以下では気になって点を羅列するので、購入を検討している人が参考にして欲しい。
- 電池の減りは激しいので、覚悟しておいた方が良い。ただし再生についてはほぼ公称通り。
- ディスプレイのオフができない。
- LINE/ヘッドホン端子が側面にあり、ソフトケースに入れたまま聴くのが不便
- リモコンにもストラップ取り付け口が欲しかった。
- マニュアルに索引がない。
- メニューにおけるホイールが操作性がさほど良くはない
- 再生時にホイールに手が触れやすく、スキップされしまう。
- 再生時、少しディレクトリ階層が深いとファイルを認識してくれない。
- SDメモリーカードのスロット保護の蓋が開けづらい。私は爪が柔らかいので大変。
- 電源を入れた時のディスプレイのアニメーションが無効にできない。
- 音声編集ソフトが付いていない(私はいらないが)
なお、ACアダプターは別売だが、ザウルスと同じミニプラグの 5V ということで、前に紹介したダイヤテックのものを試しみた。ザウルスの時は雑音が入ってしまったが、DR-2d が電気系統がしっかりしているためか、こちらでは問題なく作動した。別売の DR-2d 公式 AC アダプター (PS-P520) はサイズが大きく、携帯には向かないので、AC アダプター購入を考えている人が検討してみて欲しい。