東プレ Realforce 101

キーボードは英語配列と決めている。「無変換」なんてキーは、キーバインドを変更して親指シフトにする以外、なんの使い道があるのか知らない(冗談)。

したがって、キーボードマニアでその名を知らぬ者がいない東プレの Realforce(リアルフォース)シリーズを購入しようと思った時、私は何の迷いもなく ML0100 を選んだのであった。



「何の迷いもなく」というのは当時(2007年)、英語配列はこれしかなかったからである。キーボードマニアの間では、日本語配列のものにあるようなテンキーレスを望む声が多く、「たのみこむ」などにもリクエストが挙がっていた。

しかし、こうしたファンの声もむなしく、東プレからはながらく、何のリアクションもなかった。ご存知の方もいるかもしれないが、この会社の主力事業は自動車関連の製造機器の開発・販売であり、キーボード事業はいわば「おまけ」のようなものだ。よって、たいして需要が望めないこうしたユーザーの要望に対応できる余裕ないのだろうと、私はなかば諦めていた。

ところが、2008年、突如として英語配列のテンキーレスである Realforce 86U が発売された。そして今年には、テンキー付き英語配列で、WINキーとアプリケーションキーを備え、USB接続の Realforce103U/103UB も発売されたのである。こうして私が所有する 101 は、東プレの Realforce のページでは最下部に表示されるようになってしまった。

だが、後悔などはまったくない。むしろテンキーレスなどが発表される前に購入できたのは、いらぬ悩みを抱えなくてもよかったのでラッキーだったと思っている。

モデルは変っても静電容量無接点方式のキーは共通であるし、PS/2 接続はやはり安心する。また WINキーやアプリケーションキーなどという、余計なものがないレイアウトは美しい。



もし、それらのキーが必要ならば「窓使いの憂鬱」などを使って適当なキーに割り当てればよい。例えば私は、右の CTRL キーを単体ではコントロールキーとして、他のキーを組み合わせた時はアプリケーションキーとして動くよう設定している(BBLean 用)。WIN キーは右の ALT に割り当てている。

以下に「窓使いの憂鬱」の設定ファイルにおける記述を示しておこう。


# 右 CTRL を単体では Applications キーとして
# 他のキーとの組合せでは Control キーとして使う
mod ctrl -= RightControl
mod ctrl += !!RightControl
key *RightControl = *Applications
# 右 ALT を Windows キーにする
mod alt -= RightAlt
mod windows += RightAlt
key *RightAlt = *RightWindows

なお、私が購入した Realforce は当初、筐体が歪んでいて安定していなかった。保証期間内であったのでその旨を東プレを伝えると、修理するので郵送してくれと言われた。てっきり代用品(新品)を送ってくれるのかと思っていたので、少々不満であった。しかし、そもそも製品とはそういうもので、いかに自分が大量消費社会に毒されているかを痛感した次第である。

修理され戻ってきた Realforce にはより一層の愛着を抱いた。不具合はもちろん解消された。さすがは "Made in Japan" である。