LaTeX 再入門1

約6年ぶりにLaTeXシステムをアップデートした。もうほとんど浦島太郎状態。雑多なメモを残しておく(ホント自分用で、まとまっていません。検索で来た人ゴメンナサイ)。

インストールディレクトリが texmf から texmf-dist になった。配布パッケージはこれに、自分で追加したマスタイルファイルなどは、texmf-local に入れろということらしい。環境変数 TEXMF の値を変更しないといけないので、まずこれではまった。

UTF-8 対応。これは念願であった。LaTeX の UTF-8 化は結構前から試されていたようだが、そろそろ移行しても大丈夫であろう。しかし、多少の注意が必要。

texmf.cnf に、"guess_input_kanji_encoding = 1" と書く。すると、ファイルのエンコードを自動判別してくれる(私の場合は、最初から書いてあった)。

また、プリアンブルに、"\usepackage[utf8]{inputenc}" と書かないと、ウムラウトなどの発音記号付き文字はコンパイルされない(白紙になってしまう)。

ただ、これで UTF-8 の文字がすべてコンパイルできるわけではない(こういうのが LaTeX らしい)。例えば、 Ā ā ē Ē Ī ī Ō ō Ū ū などはエラーになる。UTF-8 のコンパイルは $TEXMF$/tex/latex/base/utf8enc.dfu で定義されているので、必要な文字はその書式に準じてアリアンブルに加えるとよい。

書式は、\DeclareUnicodeCharacter{ユニコード番号}{文字(従来のコマンド)}。具体的には、

\DeclareUnicodeCharacter{0100}{\={A}}
\DeclareUnicodeCharacter{0101}{\={a}}
\DeclareUnicodeCharacter{012A}{\={I}}
\DeclareUnicodeCharacter{012B}{\={\i}} % 点のない i
\DeclareUnicodeCharacter{016A}{\={U}}
\DeclareUnicodeCharacter{016B}{\={u}}
\DeclareUnicodeCharacter{0112}{\={E}}
\DeclareUnicodeCharacter{0113}{\={e}}
\DeclareUnicodeCharacter{014C}{\={O}}
\DeclareUnicodeCharacter{014D}{\={o}}

となる。数が多いようなら、マクロすればよいだろう。