ザウルスでGoogleマップを持ち歩く(前編)

Google マップをローカルでみれるようにする GM_Lite というソフトがあり、それを使えばインターネット接続なしにザウルスで詳細の地図を持ち運べるらしい。さっそく試してみたが、かなり手間取ってしまった。こちらが無知なのもあるが、情報が少し拡散しており、また Google が地図データのダウンロード対策を講じたために仕様が変わったことも理由としてある。よって以下では、その手順をあらためて書いてみたい。ただしこれも、あくまで2009年10月1日の時点で有効だった方法にすぎないでの、ご注意いただきたい。

GM_Lite は Google マップの地図データをまとめてダウンロードするツールと、それをローカルのパソコン上で表示する各種スクリプトからなる。前者は perl、後者は javascript(に対応したブラウザ)をもちいているようなので、それらが使えれば Windows、Mac、UNIX/Linux のいずれでも動くだろう。よってザウルスでも、Opera または NetFront で Googleマップを閲覧できる。さらに、ザウルス向けの地図ビューアが開発されているので、そちらを使った方が快適である。地図データの実体は png ファイルだが、これは膨大な量(数万〜数百万ファイル!)になるので、ROM 化した方がよい。

以上が作業の概要である。今回の記事では、GM_Lite をインストールして、Googleマップの地図データをダウンロードする所までを書こう。

まずは Windows 上での作業となる。GM_Lite のパッケージを配布元の実用工房よりダウンロードする。


GM_Lite 0.1.4(2009年10月1日時点で最新版)

上記の圧縮ファイルを解凍し、gm_lite という名前のフォルダを任意の場所に移動する。これでインストール完了である。なお、他のサイトでは C ドライブの直下 (C:\gm_lite) に入れている例があったが、このソフトは大量の画像ファイルをダウンロードするので、OS と同じドライブにインストールするのはあまり好ましくはないと思う。私は D ドライブにインストールした。

また前述のように、地図データのダウンロードには perl の実行環境が必要なので、それがない場合は、ActivePerl をダウンロード&インストールしておく。perl が使えるかどうかは、コマンドプロンプトを起動して perl -v と入力する。これでバージョンが表示されれば OK である。

さて、いよいよ Google マップの地図データのダウンロードにとりかかるが、Google 側で対策がなされてしまって、GM_Lite 付属のツールだともう駄目らしい。そこで、産廃置き場より GmlMgr をダウンロードする。


GmlMgr 1.03(2009年10月1日時点で最新版)

上記の圧縮ファイルを解凍後にできた gmlmgr というフォルダを、前述の gm_lite のフォルダ内に移動する(他の場所は不可らしい)。これで準備完了である。



それでは Google マップの地図データをダウンロードしよう。ダウンロードする範囲は、フォルダ gmlmgr の range/main にある座標リストで設定する。ここではまず、デフォルトのままでやってみよう。

コマンドプロンプトを起動して、さきほどのディレクトリ gmlmgr に移動する。そして、下記のように入力する。


$ perl down_maps.pl

これでカウント ("***** file proceed") が始まれば問題ない。ダウンロードにはかなり時間がかかるので気長に待とう。

ダウンロード終了後は、gm_lite のフォルダにあるファイル gm_lite.html をブラウザで開けば、Google マップがみれるはずである。



縮尺の操作は、右上のスライダーで行う。その他に緯度・経度、番地を指定しての移動など色々なことができる。詳しくは「?」を入力して表示されるヘルプで確認する。

詳細な地図は自分でデータを作って、前述の main フォルダに入れることになる。作り方については、ぷちのいずで有益なデータが公開されている。これを利用すれば便利である。


地図レシピ081030(2009年10月1日時点で最新版)

次回は、GM_Lite のデータを ROM 化してザウルスでみるところを書くつもりである(→後編)。