LEDランタンを自作

すでに一ヶ月以上前の話で恐縮だが、LEDランタンを作った時の記録を残しておこう。

「3.11大震災」、そして福島原発事故があり、関東各県では「輪番停電」なるものが実施された。某県に住む私もその対象区域に入り、何度か電気なしの生活を余儀なくされた。

電気がない時、何よりも困ったのは「灯」である。パソコンなんかは別に使えなくても構わないのだが、人間は光がないと何もできないのである。そこで売れていたのが、LED ランタンであった。特にコールマンのクアッド LEDランタン (型番:170-9374) は売れに売れたらしい。

私も思わず欲しくなってしまったが、値段がやや高めであったので二の足を踏んでいた。そんな折、「LEDランタン」というキーワードでネットサーフィンをしていると、自作している人が結構いることを知った。「これは!」と思って自分でも作ってみた訳である。

まずは完成型からご覧いただこう。以下のようなものである。



次に、作り方を記しておく。もっとも重要な回路設計については、ネット上にある先達のものを真似ただけである。つまり、


電源制限用抵抗の求め方:抵抗(Ω)R=電源電圧(V)−LED の印加電圧(VF)÷流したい電流(A)

が公式なので、電池四本(1.2V×4本=4.8V)で、VF 3.4V の LED に 20mA (0.02A) を流したい場合、必要となる抵抗は 4.8−3.4÷0.02=70Ωとなる。

まず、ホームセンターなどで売っているユニバーサル基盤(一枚200円程度)に、銅線で並列回路を作る。下の画像では、右がプラス、左がマイナスである。



あとは、その上に可能な限り密集させて、LED を載せてゆく(LED ランタンの明るさは、いかに密集させて多くの LED を載せるかにある)。私は定評がある秋月電子の「「超高輝度5mm白色LED[6cd60度]OSWT5161A(2個入)」を30個(15パック)ほど購入し、21個を取り付けた。



以下は基盤の裏面。抵抗をまとめてしまう方法もあるようだが、私は恐いので馬鹿正直に LED に一個ずつ取り付けた。そしてガワに取り付ける前に通電のチェックをする。なお、ハンダ付けがあまりに下手で悲しいが、この際、ハンダでなく銅線の方に小手を当てると上手くなじんだりする。



ガワは、100円ショップ等で売っているミニタッパーを使った(3個で100円だった)。これに電池ボックス(100円)とスイッチ(2個100円)とともに、基盤を取り付ける。



以下は、ガワの拡大画像。タッパーは紙ヤスリでこすって表面をザラザラにした。この方が光が拡散して、ランタンとしては良いようだ。なお、「LED光拡散キャップ」なるものも購入していたが、これは思ったほど効果はなかった。スイッチはネジで止め、裏からボンドで固定した。


 

これで完成。さて、どれくらい明るいかを伝えるのは難しい。写真では(私のテクニック不足で)上手く撮れなかったが、めちゃくちゃ明るい訳ではないものの、十分実用に足ると言えると思う。



なお、LED はあと20個程度残っているので、次は懐中電灯などを作ってみたい。活躍する機会が少ないことを祈るが…。