PDFのパスワードを解除する
PDF ファイルには、二種類のパスワードが存在する。
- ユーザーパスワード (User Password)
- ファイルを開くのに必要
- 権限(オーナー)パスワード (Owner Password)
- ファイルのセキュリティ設定を変更するために必要
必要な文書にいらぬパスワードが設定されていて、それをかけた当人は消息不明、というのはよくある話。もちろん悪用はよくないが、パスワード解除の方法は一応、知っておいた方がいいだろう。
その方法は二つ。一つ目は、セキュリティのかかっていない PDF ファイルを別途作成する方法。二つ目は、パスワードをクラック(解読)してしまう方法である。
一つ目の方法には、例えば Ghostscript と GSview がインストールされていれば以下のような手順で行うことができる。
- GS View で対象となるPDFファイルを読みこむ
- File → Convert を選択し、出力先を pdfwriteを選択
- 解像度、ファイル名は適当に設定し、出力する
- 出力されたPDFファイルにはパスワードはかかっていない
もっと簡単なのは、同じくフリーウェアの PDF Unlock。Ghostscript を使う仕組みはたぶん一緒だと思うが、インストール後、デスクトップに作成されたアイコンに解除したい PDF ファイルをドラッグ&ドロップすれば良い。
PDF解除ソフトは、シェアウェアを含め、他にも色々あるようだ。
上記のソフトで上手く行かない場合は、パスワード自体を解読するしかない。これには pdfcrack というコマンドラインのアプリケーションを使う。使い方は、
$ pdfcrack.exe -o test.pdf
といった感じ。詳しいオプションは "pdfcrack.exe -h" で確認する。
最近の CPU の性能なら、よほど難解なパスワードでない限り、数秒〜数分程度で解読できるはずである。