オーバークロックのための事前調査2

今回は、オーバークロッカー御用達のソフトについて紹介する。それらは大きく分けると、各種パーツの状態を表示する「モニターソフト」とパソコンの性能を計測する「ベンチマークソフト」に大別される。なお、OS 上からオーバークロックを行うソフトもあるが、ここでは取り上げない。

モニターソフト

以下に挙げものをすべて利用する必要はない。基本的には、CPU やメモリーの周波数(クロック)や電圧を表示するものと、温度を計測するものの二つがあればよい。


CPU-Z
CPU のみならず、マザーボードやメモリのクロック、電圧等を表示してくれる。これを複数起動したスクリーンショットを披露するのが、オーバートラッカーの定番。
Core Temp
CPU の温度を測定する。タスクバーに入れることができる。表示される温度は必ずしも正確と言えないようだ。よって、ファンコントローラーの温度センサーがある場合は、そちらも参照した方が良い。
CPUID Hardware Monitor (HWMonitor)
CPU、グラフィックカード、ハードディスクなどの電圧、温度を一覧表示してくれる。コンパクトで見やすい。
CrystalCPUID
自作パソコン愛好家御用達の Crystall シリーズの一つ。BIOS 規定の範囲内で、電圧の制御もできる。

ベンチマークソフト

ベンチマークは、自分の CPU の成績に一喜一憂するタイプと、負荷をかけ続けて OS が落ちないか調べるタイプの二つに分けられる。


Superπ
有名な円周率計算ソフト。マルチスレッドには対応していないので、近年ではやや時代遅れとなっているが、手っ取り早く CPU 性能を見るには重宝する。
CINEBECH
CPU とグラフィックカードのリタダリング性能を測定するソフト。
Prime95
パソコンにひらすた負荷を与え続けるソフト。最低12時間テストし続け、熱暴走などがないかチェックする。ベンチ中は、何も面白くない。
午後ベンチ
MP3エンコーダの「午後のこ〜だ」に付属しているベンチマーク。MP3 エンコードの速度から CPU 性能を計測してくれる。
PC ゲームのベンチマーク
メーカーによって無償公開されているもので、3D 表示を売りにしているゲームをユーザーが自分の環境でプレイできるかどうか試すことができる。パソコン性能の測定という点はそれほど正確ではないが、見ていて楽しいベンチマークである。

CPU 負荷の高さでは、Prime95 が最高であり、ほぼ100%の負荷がかかる。これを12時間くらいまわして落ちることがなければ「常用」に耐え得ると評価される。